九州の東側、大分県由布市湯布院町は、海抜450mの四方山に囲まれた盆地の町で、日本第3位の湧出量を誇る温泉と、年間400万人も訪れる観光の町です。
この小さな町で湯布院映画祭は1976年に始まり、今年で38回目、日本で一番古い映画祭となりました。

湯布院町の村おこしと大分市の映画ファングループが意気投合して生まれたのです。日本映画のファンと日本映画の作り手が出会う場としての映画祭というのが、この映画祭のコンセプトです。

全員ボランティアによる実行委員会形式で、最初はみんな20才前後の若者たちでしたが、現在は10代から60代までの幅広い年齢で構成されています。ほとんどが町外に住んでいる実行委員の集まりなので、湯布院町内の人々の様々な協力をいただいてます。

湯布院映画祭は4本柱で構成されています。

はじめに、前夜祭は、建築家磯崎新氏設計によるJR由布院駅前広場で行われます。(雨天・荒天時は湯布院中央公民館にて)。最近は神楽も上映前に上演されています。
第13回より湯布院映画祭のオープニングセレモニーとして主に時代劇等の娯楽映画で無料上映します。ここでは、1本だけの上映です。

そして上映、日本映画の特集をします。東映京都撮影所特集や変身映画特集などテーマ別や、マキノ雅弘監督などの個人特集、劇場未公開の新作映画の試写、両方合わせて、17〜18本程度を上映します。
新作映画の上映後、すぐに行われるシンポジウムでは製作サイドからの苦労話や裏話などの貴重な情報、参加者からは賛否両論のさまざまな意見や感想が次々に出て白熱します。
 
第3の柱は、湯平会場上映会。湯布院会場と並行して短編映画を中心とした上映会が第35回より湯平ふれあいホールにて行われ、上映終了後はシンポジウムも実施しています。

最後は毎夜10時から行われるパーティ、おいしい料理と酒がふんだんに振舞われ、映画の作り手と直接、話し合う場になります。
会場の設営から片付けまで、映写以外のすべての作業を映画ファンの集まりである実行委員が行います。

湯布院映画祭は劇映画のお祭りですが、1998年に文化映画や記録映画を集めて行う、ゆふいん文化・記録映画祭がスタートしました。こちらは毎年6月に行われ、2013年で16回目の開催です。前夜祭は乙丸公民館で行われ、メイン会場は、こちらも湯布院中央公民館。映画人以外のゲストが多いのが特徴です。また、3月には同じく湯布院中央公民館を使ってこども映画祭も行われます。年3回も映画祭が行われる湯布院は、映画祭の町でもあります。