九州の東側、大分県由布市湯布院町は海抜450mの四方を山に囲まれた盆地の町で、日本第3位の湧出量を誇る温泉と、年間400万人も訪れる観光の町です。
この小さな町で湯布院映画祭は1976年に始まり、2017年で42回目、日本で一番古い映画祭となりました。

湯布院町の村おこしと大分市の映画ファングループが意気投合して生まれたのです。日本映画のファンと日本映画の作り手が出会う場としての映画祭というのが、この映画祭のコンセプトです。

全員ボランティアによる実行委員会形式で、最初はみんな学生&25才前後の若者たちで始まりましたが、現在は10代から60代までの幅広い年齢層で構成されています。中には第一回より現在まで一回も欠かさずに実行委員として活躍されている方も居ます。湯布院町の実行委員の方も居ますが大部分が町外に住んでいる実行委員の集まりなので、湯布院町内の人々に様々な協力をいただいています。

湯布院映画祭は四本の柱で構成されています。

第一の柱、前夜祭は建築家磯崎新氏設計によるJR由布院駅前広場にて無料で上映されます。(雨天・荒天時は湯布院中央公民館に場所を移して)。最近は神楽も上映前に上演され好評を博しています。前夜祭は第13回より湯布院映画祭のオープニングセレモニーとして実施され、主に娯楽的な映画が中心でここでは1本のみ上映です。

第二は上映、日本映画を様々な角度から特集します。東映京都、大映京都撮影所特集や変身映画特集などテーマ別や、マキノ雅弘監督、俳優豊川悦司などの個人特集、脚本家、録音技師など映画を裏側で支えているスタッフの特集、劇場未公開の新作映画の試写、両方合わせて、20本程度を上映します。 映画上映前にゲストによる舞台挨拶が行われる場合も有ります。新作映画の上映後、すぐに行われるシンポジウムでは制作サイドから数名を招き苦労話や裏話など会場だけのマル秘話も出たりします。参加者からは賛否両論のさまざまな意見や感想が次々に出て白熱します。 もちろん参加者から質問も出来ます。

第三の柱は、湯平会場上映会(注:第42回は実施いたしません)。湯布院会場と並行して短編映画を中心とした上映会が第35回より湯平ふれあいホールにて行われ、上映終了後はシンポジウムも実施しています。湯平会場へは湯布院公民館からバスで送迎もしています。

最後は毎夜10時から行われるパーティ、おいしい料理と酒がふんだんに振舞われ、参加ゲストである映画の作り手側と直接参加者が話し合う場になります。会場の設営から後片付けまで、映写以外のすべての作業を映画ファンの集まりである実行委員が行います。

湯布院映画祭は劇映画のお祭りですが、1998年に文化映画や記録映画を集めて行う、ゆふいん文化・記録映画祭がスタートしました。こちらは毎年6月頃に行われ、2017年で20回目の開催です。前夜祭は乙丸公民館で行われ、メイン会場は、こちらも湯布院中央公民館。映画人以外のゲストが多いのが特徴です。また、3月には同じく湯布院中央公民館を使ってこども映画祭も行われます。年3回も映画祭が行われる湯布院は、映画祭の町でもあります。