SVAカンボジアNOW

アジアの子どもたちに教育を

〜共に学び、共に生きる〜  

 〜今月の目次〜

第3号 2006年8月31日

 

▼ 所長のミパド
 ▼ 図書館ニュース
 ▼ カンボジアスラム
 ▼ スタッフインタビュー第2回
 ▼ インターン紹介
 ▼ 事務所の動き

カンボジアは雨季の真っ只中、大雨が降るとプノンペン市内はいたるところで冠水し、大渋滞が起こります。 カンボジア国内では先週7州で水害が起こり、道が遮断され数人が亡くなりました。 現在、水は治まりましたが、これ以上の被害が起こらないよう祈っています。 もうすぐ9月8日から15日間、プチュンバンと呼ばれるカンボジアのお盆の期間に入ります。 この時期、カンボジアの人は必ず先祖のためにお寺へお参りに行きます。このようなところにも日本とカンボジアの共通点があります。

所長のミパド(ミッション、パッション、ドリーム)

カンボジアの子どもたちと我が子

カンボジアに今年の2月、ラオス事務所に続いて、カンボジア事務所に単身赴任して今月で6ヶ月。一番、心が痛むのは、毎日、プノンペンの街角、スラム、地方農村で目にする子どもたちの物乞いや学校に行くことも出来ないで、必死に一日、一日を自分や家族が食べて生きていくために働く姿を目にすること。

小学校の6年の長男と小学校2年の娘を持つ父親としては、息子と娘と同じ年齢の子どもたちのカンボジアの子どもたちが、どうしても重なってしまう。我が家の子どもたちも単身赴任3年6ヶ月を超えて、父親不在の寂しさもわかるが、とうとう「カンボジアの子どもたちは、学校に行きたくても行けない。食べたくても食べられないで毎日働いている。本当に自分で勉強したくなければ、学校に行かなくてもいい。」と、子どもたちがタイで大流行するテレビ・ゲームで、夢中で遊んでいる姿を見て、久々に帰ったバンコクの我が家で、本気で叱ってしまった。

普段、滅多なことで叱らない父親から、突然叱られたこともあって息子と娘とも大粒の涙を溜めていた。父親の不在のバンコクのクロントイ・スラムの中にある家で、息子と娘は、母親の手伝いから、二人で仲良く助け合っていた。長男は、働き育児、家事に追われる、母親が過労等で病気になると母親を病院に連れて行ったり、食事を作ったり妹の面倒をみていたりしていた。

カンボジアやアジアの子どもたちの教育に関りながら、足元の我が子の教育となると、何とも難しいことを痛感させられた。一人でも多くのカンボジアやアジアの子どもたちが教育の機会を得て、自分の明日に、希望や夢を持てる社会をつくる活動を地道に、これからも続けるしかないと改めて考えさせられる毎日だ。

八木沢克昌

図書館ニュース

地雷キケンの紙芝居完成

カンボジアと聞くと『地雷』を想像される方もいると思います。報告によると、図書館事業課の対象地域であるバンテイミンチェイは昨年139人、今年は7月までに63人が被害にあいました。コンポントムも昨年10人と依然として被害にあう人が後をたちません。被害者の62%は成人男性です。しかし次に多いのが18歳以下の男子(24%)となっています。成人女性8%、18歳以下の女子6%と続きます。

主な理由として地雷や不発弾に触れてしまった(31%)、自分で触ってはいないが爆発に巻き込まれた(19%)、歩いていた時(10%)、畑作業中(10%)となっています。農作業、ウシの世話、魚釣りなど外での仕事を手伝う男の子達、川で洗濯をする女の子達が、地雷や不発弾だと知らずに触ったり、大人に知らせようと持っていこうとして爆発させてしまったり…。

そのような悲劇を防ぐためにもしっかりと地雷のことについて認識することが必要です。そこで、地雷のことを伝える紙芝居を350部印刷しました。お父さんの畑仕事についていった2人の男の子。地面から声が聞こえてきます。2人が近づこうとした時、「こっちに来ないで」と声の主は言います。このように物語り仕立てになっており、地雷の形や特徴、地雷を発見時の対処の方法を伝えています。10月の新学期から地雷原の小学校での移動図書館の時におはなしを開始。150校の小学校に配布される予定です。
この紙芝居は泉金芽様のご支援により出版されました。泉様には心より御礼申し上げます。

鎌倉幸子

参考資料:Cambodia Mine/UXO Victim Information System 2006年7月

*カンボジアの昔話絵本、紙芝居の出版にご協力いただける方を探しております。カンボジアの文化継承、教育発展のためにご協力ください。

詳細はSVA東京まで
電話:(03) 5330-1233
Fax:(03)5360−1220
URL: http://www.sva.or.jp
(担当:白鳥)

ブディングスラムで活動開始


6月号、7月号でお伝えしたバサックスラムの強制移転。そのバサックスラムのすぐ西隣に、実はバサックスラムよりも大きなブディングスラムがあります。二つのスラムをあわせると約1万人。カンボジアで最大のスラム地区を形成していました。

ここの住民委員長はイコウさんという女性で、小さいときに苦労したので、スラムの子ども達に本を読ませたいと思い、数年前から自分で集めた本をおいて家で小さな家庭文庫を始めました。SVAも絵本を寄贈したりして、彼女の活動を支援したことがありました。この6月になって以前からバサックのようなコミュニティースクール活動が必要だと思っていた彼女から、自分の家を提供するので、SVAにぜひ協力してくれないかとの強い要請が寄せられました。このスラムへも支援が必要と思っていたのと、バサックスラムの移転先の状況がまだまだ不確かで、支援するにしてもどこか別のところに拠点を置いて支援したほうがよいだろうということになったので、6月末より彼女の家で託児所と踊り教室、もう一つ別の家を借りて、図書館兼識字教室が始まりました。

しかし、なんと突然、8月に入ってブディングスラムの一部、このコミュニティースクールのあるブロック(地域)が移転することになったのです。ここはバサックスラムと違い住民と行政、企業が合意して、2年前から移転地に鉄筋の平屋住宅が建設されていました。最初に別のブロックが移ることになっていたのが、変更になったからでした。

あわてて同じスラム内で別のところを探すことになりましたが、住民委員会の協力もあり、託児所と踊り教室、図書館は再開することができました。

手束耕治

スタッフインタビュー第2回

国際課副調整員 チェア・パル

1. いつSVAに入りましたか?入るきっかけは何ですか?
私は2002年7月にSVAに入り、4年が経ちましたがSVAカンボジア職員の中では一番経験が浅く年齢が若いです。 現在3名の新入職員の募集を行っていますので、来月から初めて先輩になります。どういう人が来るのか楽しみにしています。日本から帰国して来た時に先輩からSVAが日本語をできる人を募集していることを聞き、応募したことがきっかけです。学んだ日本語とスキルを生かせて大喜びでした。

2. 今、どんな仕事をしていますか?
現在、今年から新しくできた国際課の副調整員で、SVAカンボジア事務所に来られる訪問者の方の調整・同行をするのが主な仕事です。情報技術を学んでいたためパソコンが得意で、事務所のコンピューター関係のメンテナンス担当、SVAカンボジアNOWの編集長や総務の手伝いをしています。

3. SVAに入って、良かったことは何ですか?
自分の知識とスキルを生かして、SVAとカンボジア子どものために働けることですね。そして、SVAの活動でカンボジアの教育だけでなく農村での生活・状況などを理解できました。SVAに入ってからいろいろなことを勉強する機会がありました。

4. 仕事で大変なことはなんですか?
私は早口なので、カンボジア人と会話する時でさえ通じないことがあります。

5. 将来の夢はなんですか?
近い将来にどこかでもう一度留学して勉強し、カンボジアで開発の仕事に関わりたいです。後はいい家庭を持ちたいです。

6. あなたの趣味は何ですか?
読書、ジャズ音楽、写真特に拡大写真を撮るのが好きです。旅行も好きですが、あまりお金がないのでいつもバックパック旅行です。

7. モットー(座右の銘)は何ですか?
モットーとは言えないかもしれませんが、自分が持っているものに満足し、人生を楽しく生きることです。

インターン紹介

山室仁子
今年3月にカンボジア事務所を訪問させて頂いたことがきっかけで、今回NGO海外研修プログラムに参加させていただくことになりました、山室仁子と申します。現在、清泉女子大学大学院地球市民学専攻で、カンボジアへの教育支援と内発的発展の可能性について勉強しています。

研修開始早々、学校建設事業の出張に同行させて頂きました。今回お会いした校長、教員、生徒、住民、コミュニティのリーダー、郡教育局、しいては州教育局・郡教育局のトップのそれぞれ意欲が高く、一部の人だけでなく教育に関わるすべてのレベルの人の意欲が高いことがより良い教育・発展に向かうのだと感じました。また、支援をする前から住民らの意欲の高いことは新たな発見で、その意欲をどのように形にしていくか、それをNGOがどのようにサポートしていくのかは自身の研究テーマの重要な部分になると思いました。あと約3週間で自分なりの答えを出せたらと思います。
      左から、横井、三成、山室

横井佐奈
桜美林大学国際学部国際学科2年の横井佐奈です。国際協力に興味があり、実際にNGOの活動を体験して学びたいと思い、インターンを希望しました。ノンフォーマル教育、そして教育に対してのコミュニティーの参加・意欲を研修テーマとしています。SVAの学校建設事業はコミュニティー参加を重視して活動しており、コンポントム州出張に動向させていただいた際に、その大切さを現地スタッフが一生懸命教えてくださいました。また、ノンフォーマル教育についても、スタッフの方々に助けていただきながら自分なりに調査を続けています。なんだか愛着が湧くスタッフと、おいしい料理と、暑さとスコールの冷たさが入り混じった気候と、のんびりだけど活気あふれるカンボジアで、充実した毎日を送れていることがとてもありがたいです。

三成里世
カンボジア事務局にてインターンをさせていただいている三成里世と申します。大学在学中よりSVAの活動を知人から聞いており、今回は、私自身参加させていただくことになりました。現在は、カンボジアにおける教員の社会的地位と教育状況について調査させていただいています。SVAは元より、教育に携わるあらゆる人々から貴重な資料、ご意見をいただき大変感謝しております。

カンボジアに来て約10日間すぎましたが、こちらで日々感じるのは「言語の重要性」と「共生」に尽きると思います。クメール語がまったく出来ない状態でカンボジアに来ましたが、それでも笑顔で親身になって支えてくださるスタッフ、街の人、新しく出会った友達などに囲まれ充実した毎日を送れるのは、言葉ではない何か人間そのものにある共通部分あってこそだと考えています。そしてカンボジアへ来たことは単なる海外体験のみならず、自分自身を振り返るよい機会になっており、他国を見、自国を愛せるよう残りの20日間できる限り奮闘していきたいと思っています

事務所の動き

  ■ 8月31日-9月1日 東京事務所と計画・予算会議
  ■ 9月8日  月例コーディネーター・ミーティング
  ■ 9月11日-9月12日  モラロジー研究所訪問
  ■ 9月11日 月例コーディネーター会議
  ■ 9月16日 八木沢タイ、ラオス、日本(9月25日-10月4日)へ出張
  ■ 9月18日9月22日 カンボジアお盆休み
  ■ 9月15日 山室、横井、三成 インターンシップ終了
  ■ 10月5日 八木沢日本から帰国          

※ 各事業課ではデジカメ、ビデオカメラ、ノートパソコンなどが不足しています。中古でもお使いになられていないものがありましたら、是非、事務所で活用させていただきたいと思います。 寄付になる方は、東京事務所カンボジア担当の白鳥まで、ご連絡お願いいたします。

※ 八木沢克昌所長のバンコク週報(バンコクの日本語新聞)での連載(カンボジア紀行)「カンボジア東西南北」がインターネットで読めます。下記のアドレスからどうぞ
http://www.bangkokshuho.com
※ 配信お申し込み、取り止めは、SVAカンボジアの編集部にご自分のメールアドレス、氏名を書いて下記アドレスに送付して下さい。

  SVAカンボジア事務所(担当:チェア・パル)
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