前進 遙かなる大地
芭石鉄路

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■ 2003年11月2日 蜜蜂岩駅

 中国南西部の四川省に、芭石鉄路という軽便鉄道がある。この路線はインターネットの中国ナローゲージ専門のHPで見つけた。小さな動輪のC2がマッチ箱のような凸凹客車や貨車を引いてのどかな田園風景を走る姿はその昔、日本にもあったような風景。ついに撮れず仕舞いの心の情景がそこにあった。

 21世紀も変わらず蒸気機関車が走り続けている芭石鉄路は、揚子江の支流「岷江」のほとりにある石渓(なぜか終点駅という)から西に約20キロ、山奥の炭鉱「黄村」(こちらは始発駅)を結ぶ炭鉱鉄道だ。数年前まで、外国人は当局の許可が無いと強制退去。撮影規制も多かったいう。

 ここ数年、北の大型蒸気に目を奪われがちだったが、機も熟した2003年春、芭石入りを計画。だが、寸前に体調を壊して翌月に延期。結局はSARSの大流行で渡航を断念せざるを得なかった。夏が過ぎ、秋の気配が忍び寄ってくるころ、中国の現代化はここ芭石鉄路にも押し寄せた。今年中に線路自体を撤去。鉄道を廃止するというニュースがネット上を駆け巡った。もう行くしかない!。10月中旬と月末の2回、いつもの短期決戦に加え、“下見”“本番”の波状攻撃をかけた。

 現地では1日に4本のC2牽引混合列車と臨時貨物が走っていた。途中駅の躍進からは並走する道路が無く、沿線住民は鉄道が頼り。まさに生活路線そのものだった。撮影行は夜明け前に始る。午前5時半発の1番列車に乗って目的地に向かい、撮影目的地までは徒歩。最近は車での移動が当たり前になっていたので、最小限の機材を担いでひたすら歩く。久しぶりに撮影鉄の原点に戻ったような新鮮さがあった。

 美しい棚田が眼下に広がるΩカーブを力走するC2、山間のスイッチバック駅で、廃坑の駅で、炭住街を見下ろす丘で、線路端の長屋でと撮影地を求めた歩いた。そしてC2混合列車もさることながら、線路上や町で、駅で出会う人々の飾らない笑顔にもカメラを向けた。

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■ 2003年10月12日 仙人脚―蜜蜂岩 棚田が広がるΩカーブを行く混合列車。

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■ 2003年10月31日 始発(黄村)駅に到着する混合列車

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■ 2003年10月12日 仙人脚―蜜蜂岩 Ωカーブをオーソドックスな定番から攻める。

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■ 2003年11月2日 黄村―芭溝 炭住街を走る臨貨。

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■ 2003年10月13日 黄村駅 白い帽子は回族の男性乗客。

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■ 2003年10月13日 石渓駅 最終列車の発車を待つ男。

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■ 2003年10月13日 石渓駅 入換中のC2。

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■ 2003年11月2日 黄村―芭溝 線路端の長屋風民家で列車を待っていると直前になって少女が洗濯を始めた。レンズを付け替え大幅にアングルを変更してシューティング。

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■ 2003年11月1日 黄村―芭溝 芭石鉄路の沿線で、人々がよく麻雀やカードゲームに興じる姿を見かけた。芭溝から黄村に向かう途中、線路端で麻大会が開かれていた。「可以相照?」と声をかけると「好!」の返事。待つことしばし。列車が通過するまで止めないで!の心配をよそに、轟音をtたてて猛然と過ぎ去る列車に見向きもせず、勝負に熱中していた。1時間後、同じメンバーでさらにゲームは続いていた。

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■ 2003年10月13日 黄村―芭溝 列車が来ない合間に線路で編み物。

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■ 2003年11月2日 石渓駅 最終列車の発車直前。つかの間の静寂。

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■ 2003年10月12日 仙人脚―蜜蜂岩 家並みを縫うように走るC2

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■ 2003年10月31日 仙人脚―蜜蜂岩 見事な棚田を丘の上から俯瞰。

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■ 2003年11月2日 石渓に向かう3番列車の車内で会った若い母親と赤ん坊。

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■ 2003年11月2日 石渓駅 最終列車に乗りこんだ少姐。カメラを向けるとちょっと顔を赤らめた。

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■ 2003年11月2日 石渓に向かう3番列車の車内。

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■ 2003年10月13日 芭溝の市場で。

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■ 2003年11月2日 石渓駅 夕方の最終列車が待機するホームを洗い髪の若い女性が通りすぎた。

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■ 2003年11月1日 ジャオバ―仙人脚 カーブの築堤を行く臨貨。

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■ 2003年11月2日 仙人脚Ωを下る混合列車はほとんどがここで、ブローオフする。

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■ 2003年11月2日 芭溝―ジャオバ 列車が通過する直前に鶏が横切った。

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■ 2003年10月12日 仙人脚―蜜蜂岩 籠に野菜をいっぱい背負ったかわいい少女に出会った。

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■ 2003年10月13日 蜜蜂岩駅 石渓行きはスイッチバックで折り返す。後方に方向転換するC2が見える。

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■ 2003年11月1日 石渓駅の1番列車。どこに持っていくのか、カマから燃え盛る石炭を持ち出した。


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